第16章「その名はRPTQ。プロツアー異界月RPTQ参加録」
2016年5月31日 TCG全般
こんばんは、リーダーです。
悲願のRPTQ参加。このDNの執筆目的でもあったPPTQ抜けの記事を書き終え、やはり一つのケジメとしてRPTQのレポを此処に残したいと思います。長々とした個人観の解説まがいの内容が含まれますので不愉快に感じてしまわれる方や読むのが面倒だと感じてしまわれる方はバックブラウザ推奨です。
-6パックのレア内容-
《銀毛の援護者》
《罪を誘うもの》foil
《疑惑の裏付け》
《ガイアー峠の山賊》
《炎刃の天使》
《神出鬼没な拷問者》
《苦渋の破棄》
《ゲラルフの傑作》か《秘密の解明者、ジェイス》が無い限り青は時間短縮のために無視。というプロの見解記事が広く普及しているので、この段階で青は無視。赤のボムに《炎刃の天使》が取れたのと、赤では優秀なリソース確保 兼 ダメージソースになりえる《罪を誘うもの》も取れているので赤の採用は間違い無いとして、《銀毛の援護者》や《ガイアー峠の山賊》が活かせるほど狼男や狼が居るのかが赤緑で纏められるかの焦点になりました。
結果的に↓
プロツアー異界月 RPTQ2016
Miyamoto Akihiro 「赤緑t黒」
7《山》
7《森》
3《沼》
土地-(17)-
1《苛虐な魔道士》
1《燃えさし眼の狼》
1《針毛の狼》
1《薄暮見の徴募兵》
1《銀毛の援護者》
1《ガイアー峠の山賊》
1《罪を誘うもの》
1《孤独な狩人》
1《茨橋の巡回兵》
1《剛胆な補給兵》
1《火の猟犬》
1《茨隠れの狼》
1《ガツタフの放火魔》
1《ケッシグの不吉な豚》
1《炎刃の天使》
クリーチャー-(15)-
1《稲妻の斧》
1《狂気の一噛み》
2《殺人衝動》
1《根から絶つ》
1《癇しゃく》
1《道理を超えた力》
1《悪魔と踊る》
呪文-(8)-
わんこ達、居ました居ました。笑
さて此処から改めて構築話に。
石村信太郎氏がDigに掲載している記事を読み込み、タッチするカラーの土地は「X+1」の理論で安定する…を実践するように《殺人衝動》だけ黒から頂いて後はバッサリ。本当に安定した回りを見せてくれました。さすがリミテッドの達人ですね。
3マナ圏に《銀毛の援護者》という非常に強力な狼・狼男のサポートクリーチャーが取れた事もあり、中盤から終盤のゲームメイクではいつ引いても強いが序盤で引くと単なる2/2の熊性能で中々冴え難い《針毛の狼》のような2マナクリーチャーも序盤からキチンとシナジーに組み込めるよう意識しました。また、同じ3マナ圏にはダメージレースのイニシアチブを取りにいきつつハンドリソースも増やせる期待値の高い《罪を誘うもの》も採用。《罪を誘うもの》について言うと能力は勿論、3/2と3マナ圏のクリーチャーとしては申し分無いパワー値で、かつ、単騎で「威迫」持ちという点もありクリーチャーの展開がスムーズに運びお互いにクリーチャー同士の睨み合いへと発展してしまう局面が多い序盤の攻防戦においても除去と併用する事でダメージを通しにいけたり、此方が先手で2t目のアクションが対戦相手に無かった際などは容赦無く「威迫」の能力でアタックにいけたりと、その存在感は無視出来ないプレッシャーをゲーム序盤から対戦相手へ与えていけるという優秀さからの採用理由です。もっとも、能力だけでも十分採用理由なのですが(笑)
《ガイアー峠の山賊》の採用理由について、単純な狼男シナジーを意識した事も理由にはありますが基本的には変身してからが本領発揮の彼女。自身3/2と3マナ圏の基準値であるステータスに加え速攻持ちという事で、事故気味でクリーチャーを上手く展開出来ていない対戦相手に3t目で3点の強襲(事前の2t目に此方がクリーチャーを展開していれば4点から5点のクロック)を仕掛けていける期待値、そして彼女自身の本懐でもある変身後の能力によってそれ以降にキャストする狼男を変身した状態の強力なステータスで盤面へ送り出していける強味はやはり中盤以降でも強かったので、他の3マナ圏ほどのプレッシャーはありませんが採用しました。結果的には盤面に立つ彼女の存在により対戦相手に他の狼男の存在を匂わす事が出来るので、優先的に彼女を除去ないし彼女を変身させないよう無駄なアクションをしてくれる機会が増え、他の行動をしやすくなるメリットは十分ありました…と書き添えておきます。
4マナ圏は《孤独な狩人》のタフネス4以外、タフネス値が軒並み3と戦線維持やブロック面で不安の残るラインナップではありますが、《茨橋の巡回兵》は別格です。彼はクリーチャーにダメージを与えると調査するというビートダウンには有難いドロー能力(とは言え3/3の彼が立って居る状態で何の打算も無く2/2や3/2が殴って来る筈はありませんし、彼が殴っても相討ち狙いでブロックされてしまうので、ストレングス視点で評価しても結局実質は1回調査出来れば御の字程度の能力ですが。笑)を有しているので、対戦相手の戦線にある程度のプレッシャーを与える事が可能です。睨み合いになっている戦線に彼を送り出し、そこで噛み合うのが《狂気の一噛み》。名前からモジって書いたわけではありませんよ?笑。彼の能力はクリーチャーにダメージを与えた時に誘発するものなので《狂気の一噛み》で自身のパワーを与えた時も勿論誘発します。ここで《狂気の一噛み》による除去をしつつ調査一回を行った後に3点のクロック(他にクリーチャーを展開している状態なら更なるクロック)を通す行動は、序盤や中盤の睨み合った戦線を瓦解させイニシアチブを取りに行く上では非常に強い行動になります。その期待値を込めて彼は他の4マナ圏のクリーチャーとは別格のシステムを有していると言えるのではないでしょうか。
さて5マナ圏はバニラの《茨隠れの狼》と《ガツタフの放火魔》というパワータフネスが安定して狼・狼男シナジーの定例枠なので少し飛ばして6マナ圏の話にしましょう。《炎刃の天使》です。単騎で非常に強力な制圧能力を持つ彼女を採用しない理由など有り得ませんが、シナジーを考慮する事で “彼女の存在を理由に” 他のカードを採用する事が可能になるのではないでしょうか。そこを考慮した上で《炎刃の天使》の強さを改めて実感していきます。彼女の存在で採用に至ったカードは4マナ圏の《悪魔と踊る》でした。
普通、赤と緑を主体にしたビートデッキを構築した場合は豊富な優良クリーチャーを展開し短期決戦を仕掛けに行くのがベターで、プロの記事にもその旨の内容が見受けられます。《悪魔と踊る》のような長期戦向けのカードは赤緑の戦略とはミスマッチしていますね。ところが《悪魔と踊る》で蒔く事が出来るデビルトークンと《炎刃の天使》の能力は以外とシナジーがある点は見過ごせません。
・対戦相手 ライフ6
盤面
《孤独な狩人》
《マウアー地所の双子》
《グール馬》
《グール馬》
・宮本 ライフ5
盤面
《孤独な狩人》
《炎刃の天使》
手札に《悪魔と踊る》1枚。
当然のように対戦相手は全軍でアタックを仕掛けて来ました。そこでブロッククリーチャー指定前に《悪魔と踊る》を発動。出てきたデビルトークンで2体と《孤独な狩人》で地上圏をブロックし《マウアー地所の双子》を《炎刃の天使》でブロック。対戦相手のライフは0になって此方の勝利です。一体何が起こったのでしょう。解説するまでも無いのかもしれませんがデビルトークンは自身が死亡した際に対戦相手かクリーチャーに1点のダメージを与えます。そこに《炎刃の天使》の効果が重なり、デビルトークンは実質1体が死亡すると対戦相手に2点ダメージを飛ばせるわけです。
・デビルトークン2体×2点
・《孤独な狩人》×1点
・《炎刃の天使》×1点
で計6点のブロックバーンが成立。
インスタントタイミングでのこの不意打ちのようなブロックバーンで勝ちを拾った戦いもありました。このシナジーは非常に強力だった印象で、《炎刃の天使》が拾えた時に《悪魔と踊る》やデビルトークンを蒔くカード等も一緒に拾えた時は是非試して頂きたい組み合わせですね。
さてさて。プロの真似事のようなデッキ解説は置いておき、本戦の結果を。
R1「青白」
○○-
R2「白黒」
××-
R3「赤緑」
○○-
R4「黒緑」
○○-
R5「黒緑t青」
×○×
R6「青白」
○○-
R7「緑黒t白」
○○-
最終成績5-2で15位/96名。
RPTQ特製プレイマットと「イニストラードを覆う影」日本語版1boxを貰って人生初のRPTQは幕を閉じました。
R2の白黒デッキの完成度はズバ抜けていて《大天使アヴァシン》の存在も勿論そうでしたが、《大天使アヴァシン》と墓地起動でトークンを蒔く白と黒のシステムクリーチャー《不屈の聖戦士》や《グール呼びの共犯者》とのシナジーが非常に強力でした。此方のライフが15点以下まで追い込まれている際に3/2の《不屈の聖戦士》2体が相討ち上等で殴り掛かって来て、それをブロックして取り敢えず相討ちを狙おうものなら《大天使アヴァシン》がフラッシュで登場し対戦相手の戦線は無傷で此方は壊滅。(不屈の聖戦士のパワー3が地味に相討ち狙いの戦略と噛み合っていて実に鬱陶しい。笑)次ターンは《大天使アヴァシン》を変身させる戦略上等で《不屈の聖戦士》が玉砕アタックを仕掛けて来るのです。黙って3点×2と上空4点は痛いのでブロックして相討ちなんてしてしまったら返しで此方の戦線を焼き払う3点火力と上空から6点クロックの9点ダメージ。(前のターンに上空4点だけは入っているから実質13点とブロックしなくても大差無いくらい痛い。笑)おまけに《不屈の聖戦士》の墓地起動効果で1/1のフライヤーまで増える始末。対戦相手側は墓地起動ですからリソースは減りませんが此方は大損害です。いやはや《大天使アヴァシン》のフラッシュタイミングでのブロックは本当に強烈ですね(^^。)
対戦相手のライフをあと一息まで詰めた状態で此方のクリーチャー軍をフルパンチに向かわせ、対戦相手にマストのフルブロックを強要させつつ、お互いに相討ちで戦線が更地になった後、第2メインで自軍クリーチャーが墓地に行った事により「昂揚」を達成してトランプル持ちになった6/6の《ケッシグの不吉な豚》を展開し改めてボードアドバンテージのイニシアチブを取りに行けるものだと思われたその行動も《大天使アヴァシン》の登場で白紙になるのはおろか、返しでまさかの10点以上のクロックを刻まれて一発で負けてしまうハメになるとは。トホホ…(^^。)
2戦とも《大天使アヴァシン》にいわされた試合でしたね。どうにも出来なかった。
R5は忘れもしない自分のミス。
それもクリーチャーの効果の勘違いから来るミスです。
ライフ6でハンドは0ながら対戦相手の盤面には《ファルケンラスの後継者》が2体と《内陸の木こり》が並び、此方のライフは3で盤面には《炎刃の天使》と《孤独な狩人》。手札には《悪魔と踊る》が控えていましたが、次ターンに《ファルケンラスの後継者》が2体変身してしまう。どうにもならず思わず投了してリザルトシートにサインを走らせた時、
対戦相手
「《ファルケンラスの後継者》は次のターンでは1体しか変身出来ず《炎刃の天使》が居るので仕掛けにも行けなったのに、何故投了したのですか?」
と声を掛けられて顔面が蒼白しました。
宮本
「え。《ファルケンラスの後継者》って手札1枚切れば変身するんですよね?2体変身しちゃいますよ。」
対戦相手
「いえ、1体につき1枚の効果です」
この瞬間、完全に頭が白くなりました。まさかまだ勝てる盤面だったのか?勝手に負けを判断して投了した?俺が? 1敗と2敗は雲泥の差。その大事な局面でのクリーチャー効果の勘違いによる投了。敗北。
このR5が終わった瞬間から暫く頭が働かなくて、フィーチャーテーブルの横で頭を抱えて奥歯を痛いくらい噛んでいました。粗末だった。自分の判断能力が酷く粗末だった。終わってしまったからどうにも出来ないという矛先の無い後悔と、自分への酷い苛立ちから知り合いからの声掛けにもまともに受け答え出来ないくらいに視界が歪んでいました。
3戦目の時間を配慮したタイムコントロール下での投了は良い。戦術です。だが勝ちを拾える場面で拾わずに投了…はもう論外。お前は一体何をしにRPTQに来たのだ。
その後何とか気持ちを切り替えてR6とR7を勝ちで終える事が出来ましたが…あの痛恨の勘違いはまだ自分の中で癒えていません。本当に悔しかったし、自分のバカさ加減に呆れ返りました。2度と投了はしない。
行弘プロや井川プロに「投了はしないようにする!」と激励を貰い、苦い思い出を胸に人生初のRPTQを終えて今。新たな目標に向けて歩み始めていきます。
2度目のRPTQ参加、そして人生初のPTの舞台へ。
これからも鍛錬たゆまず頑張ります。長々と駄文お付き合い感謝。
悲願のRPTQ参加。このDNの執筆目的でもあったPPTQ抜けの記事を書き終え、やはり一つのケジメとしてRPTQのレポを此処に残したいと思います。長々とした個人観の解説まがいの内容が含まれますので不愉快に感じてしまわれる方や読むのが面倒だと感じてしまわれる方はバックブラウザ推奨です。
-6パックのレア内容-
《銀毛の援護者》
《罪を誘うもの》foil
《疑惑の裏付け》
《ガイアー峠の山賊》
《炎刃の天使》
《神出鬼没な拷問者》
《苦渋の破棄》
《ゲラルフの傑作》か《秘密の解明者、ジェイス》が無い限り青は時間短縮のために無視。というプロの見解記事が広く普及しているので、この段階で青は無視。赤のボムに《炎刃の天使》が取れたのと、赤では優秀なリソース確保 兼 ダメージソースになりえる《罪を誘うもの》も取れているので赤の採用は間違い無いとして、《銀毛の援護者》や《ガイアー峠の山賊》が活かせるほど狼男や狼が居るのかが赤緑で纏められるかの焦点になりました。
結果的に↓
プロツアー異界月 RPTQ2016
Miyamoto Akihiro 「赤緑t黒」
7《山》
7《森》
3《沼》
土地-(17)-
1《苛虐な魔道士》
1《燃えさし眼の狼》
1《針毛の狼》
1《薄暮見の徴募兵》
1《銀毛の援護者》
1《ガイアー峠の山賊》
1《罪を誘うもの》
1《孤独な狩人》
1《茨橋の巡回兵》
1《剛胆な補給兵》
1《火の猟犬》
1《茨隠れの狼》
1《ガツタフの放火魔》
1《ケッシグの不吉な豚》
1《炎刃の天使》
クリーチャー-(15)-
1《稲妻の斧》
1《狂気の一噛み》
2《殺人衝動》
1《根から絶つ》
1《癇しゃく》
1《道理を超えた力》
1《悪魔と踊る》
呪文-(8)-
わんこ達、居ました居ました。笑
さて此処から改めて構築話に。
石村信太郎氏がDigに掲載している記事を読み込み、タッチするカラーの土地は「X+1」の理論で安定する…を実践するように《殺人衝動》だけ黒から頂いて後はバッサリ。本当に安定した回りを見せてくれました。さすがリミテッドの達人ですね。
3マナ圏に《銀毛の援護者》という非常に強力な狼・狼男のサポートクリーチャーが取れた事もあり、中盤から終盤のゲームメイクではいつ引いても強いが序盤で引くと単なる2/2の熊性能で中々冴え難い《針毛の狼》のような2マナクリーチャーも序盤からキチンとシナジーに組み込めるよう意識しました。また、同じ3マナ圏にはダメージレースのイニシアチブを取りにいきつつハンドリソースも増やせる期待値の高い《罪を誘うもの》も採用。《罪を誘うもの》について言うと能力は勿論、3/2と3マナ圏のクリーチャーとしては申し分無いパワー値で、かつ、単騎で「威迫」持ちという点もありクリーチャーの展開がスムーズに運びお互いにクリーチャー同士の睨み合いへと発展してしまう局面が多い序盤の攻防戦においても除去と併用する事でダメージを通しにいけたり、此方が先手で2t目のアクションが対戦相手に無かった際などは容赦無く「威迫」の能力でアタックにいけたりと、その存在感は無視出来ないプレッシャーをゲーム序盤から対戦相手へ与えていけるという優秀さからの採用理由です。もっとも、能力だけでも十分採用理由なのですが(笑)
《ガイアー峠の山賊》の採用理由について、単純な狼男シナジーを意識した事も理由にはありますが基本的には変身してからが本領発揮の彼女。自身3/2と3マナ圏の基準値であるステータスに加え速攻持ちという事で、事故気味でクリーチャーを上手く展開出来ていない対戦相手に3t目で3点の強襲(事前の2t目に此方がクリーチャーを展開していれば4点から5点のクロック)を仕掛けていける期待値、そして彼女自身の本懐でもある変身後の能力によってそれ以降にキャストする狼男を変身した状態の強力なステータスで盤面へ送り出していける強味はやはり中盤以降でも強かったので、他の3マナ圏ほどのプレッシャーはありませんが採用しました。結果的には盤面に立つ彼女の存在により対戦相手に他の狼男の存在を匂わす事が出来るので、優先的に彼女を除去ないし彼女を変身させないよう無駄なアクションをしてくれる機会が増え、他の行動をしやすくなるメリットは十分ありました…と書き添えておきます。
4マナ圏は《孤独な狩人》のタフネス4以外、タフネス値が軒並み3と戦線維持やブロック面で不安の残るラインナップではありますが、《茨橋の巡回兵》は別格です。彼はクリーチャーにダメージを与えると調査するというビートダウンには有難いドロー能力(とは言え3/3の彼が立って居る状態で何の打算も無く2/2や3/2が殴って来る筈はありませんし、彼が殴っても相討ち狙いでブロックされてしまうので、ストレングス視点で評価しても結局実質は1回調査出来れば御の字程度の能力ですが。笑)を有しているので、対戦相手の戦線にある程度のプレッシャーを与える事が可能です。睨み合いになっている戦線に彼を送り出し、そこで噛み合うのが《狂気の一噛み》。名前からモジって書いたわけではありませんよ?笑。彼の能力はクリーチャーにダメージを与えた時に誘発するものなので《狂気の一噛み》で自身のパワーを与えた時も勿論誘発します。ここで《狂気の一噛み》による除去をしつつ調査一回を行った後に3点のクロック(他にクリーチャーを展開している状態なら更なるクロック)を通す行動は、序盤や中盤の睨み合った戦線を瓦解させイニシアチブを取りに行く上では非常に強い行動になります。その期待値を込めて彼は他の4マナ圏のクリーチャーとは別格のシステムを有していると言えるのではないでしょうか。
さて5マナ圏はバニラの《茨隠れの狼》と《ガツタフの放火魔》というパワータフネスが安定して狼・狼男シナジーの定例枠なので少し飛ばして6マナ圏の話にしましょう。《炎刃の天使》です。単騎で非常に強力な制圧能力を持つ彼女を採用しない理由など有り得ませんが、シナジーを考慮する事で “彼女の存在を理由に” 他のカードを採用する事が可能になるのではないでしょうか。そこを考慮した上で《炎刃の天使》の強さを改めて実感していきます。彼女の存在で採用に至ったカードは4マナ圏の《悪魔と踊る》でした。
普通、赤と緑を主体にしたビートデッキを構築した場合は豊富な優良クリーチャーを展開し短期決戦を仕掛けに行くのがベターで、プロの記事にもその旨の内容が見受けられます。《悪魔と踊る》のような長期戦向けのカードは赤緑の戦略とはミスマッチしていますね。ところが《悪魔と踊る》で蒔く事が出来るデビルトークンと《炎刃の天使》の能力は以外とシナジーがある点は見過ごせません。
・対戦相手 ライフ6
盤面
《孤独な狩人》
《マウアー地所の双子》
《グール馬》
《グール馬》
・宮本 ライフ5
盤面
《孤独な狩人》
《炎刃の天使》
手札に《悪魔と踊る》1枚。
当然のように対戦相手は全軍でアタックを仕掛けて来ました。そこでブロッククリーチャー指定前に《悪魔と踊る》を発動。出てきたデビルトークンで2体と《孤独な狩人》で地上圏をブロックし《マウアー地所の双子》を《炎刃の天使》でブロック。対戦相手のライフは0になって此方の勝利です。一体何が起こったのでしょう。解説するまでも無いのかもしれませんがデビルトークンは自身が死亡した際に対戦相手かクリーチャーに1点のダメージを与えます。そこに《炎刃の天使》の効果が重なり、デビルトークンは実質1体が死亡すると対戦相手に2点ダメージを飛ばせるわけです。
・デビルトークン2体×2点
・《孤独な狩人》×1点
・《炎刃の天使》×1点
で計6点のブロックバーンが成立。
インスタントタイミングでのこの不意打ちのようなブロックバーンで勝ちを拾った戦いもありました。このシナジーは非常に強力だった印象で、《炎刃の天使》が拾えた時に《悪魔と踊る》やデビルトークンを蒔くカード等も一緒に拾えた時は是非試して頂きたい組み合わせですね。
さてさて。プロの真似事のようなデッキ解説は置いておき、本戦の結果を。
R1「青白」
○○-
R2「白黒」
××-
R3「赤緑」
○○-
R4「黒緑」
○○-
R5「黒緑t青」
×○×
R6「青白」
○○-
R7「緑黒t白」
○○-
最終成績5-2で15位/96名。
RPTQ特製プレイマットと「イニストラードを覆う影」日本語版1boxを貰って人生初のRPTQは幕を閉じました。
R2の白黒デッキの完成度はズバ抜けていて《大天使アヴァシン》の存在も勿論そうでしたが、《大天使アヴァシン》と墓地起動でトークンを蒔く白と黒のシステムクリーチャー《不屈の聖戦士》や《グール呼びの共犯者》とのシナジーが非常に強力でした。此方のライフが15点以下まで追い込まれている際に3/2の《不屈の聖戦士》2体が相討ち上等で殴り掛かって来て、それをブロックして取り敢えず相討ちを狙おうものなら《大天使アヴァシン》がフラッシュで登場し対戦相手の戦線は無傷で此方は壊滅。(不屈の聖戦士のパワー3が地味に相討ち狙いの戦略と噛み合っていて実に鬱陶しい。笑)次ターンは《大天使アヴァシン》を変身させる戦略上等で《不屈の聖戦士》が玉砕アタックを仕掛けて来るのです。黙って3点×2と上空4点は痛いのでブロックして相討ちなんてしてしまったら返しで此方の戦線を焼き払う3点火力と上空から6点クロックの9点ダメージ。(前のターンに上空4点だけは入っているから実質13点とブロックしなくても大差無いくらい痛い。笑)おまけに《不屈の聖戦士》の墓地起動効果で1/1のフライヤーまで増える始末。対戦相手側は墓地起動ですからリソースは減りませんが此方は大損害です。いやはや《大天使アヴァシン》のフラッシュタイミングでのブロックは本当に強烈ですね(^^。)
対戦相手のライフをあと一息まで詰めた状態で此方のクリーチャー軍をフルパンチに向かわせ、対戦相手にマストのフルブロックを強要させつつ、お互いに相討ちで戦線が更地になった後、第2メインで自軍クリーチャーが墓地に行った事により「昂揚」を達成してトランプル持ちになった6/6の《ケッシグの不吉な豚》を展開し改めてボードアドバンテージのイニシアチブを取りに行けるものだと思われたその行動も《大天使アヴァシン》の登場で白紙になるのはおろか、返しでまさかの10点以上のクロックを刻まれて一発で負けてしまうハメになるとは。トホホ…(^^。)
2戦とも《大天使アヴァシン》にいわされた試合でしたね。どうにも出来なかった。
R5は忘れもしない自分のミス。
それもクリーチャーの効果の勘違いから来るミスです。
ライフ6でハンドは0ながら対戦相手の盤面には《ファルケンラスの後継者》が2体と《内陸の木こり》が並び、此方のライフは3で盤面には《炎刃の天使》と《孤独な狩人》。手札には《悪魔と踊る》が控えていましたが、次ターンに《ファルケンラスの後継者》が2体変身してしまう。どうにもならず思わず投了してリザルトシートにサインを走らせた時、
対戦相手
「《ファルケンラスの後継者》は次のターンでは1体しか変身出来ず《炎刃の天使》が居るので仕掛けにも行けなったのに、何故投了したのですか?」
と声を掛けられて顔面が蒼白しました。
宮本
「え。《ファルケンラスの後継者》って手札1枚切れば変身するんですよね?2体変身しちゃいますよ。」
対戦相手
「いえ、1体につき1枚の効果です」
この瞬間、完全に頭が白くなりました。まさかまだ勝てる盤面だったのか?勝手に負けを判断して投了した?俺が? 1敗と2敗は雲泥の差。その大事な局面でのクリーチャー効果の勘違いによる投了。敗北。
このR5が終わった瞬間から暫く頭が働かなくて、フィーチャーテーブルの横で頭を抱えて奥歯を痛いくらい噛んでいました。粗末だった。自分の判断能力が酷く粗末だった。終わってしまったからどうにも出来ないという矛先の無い後悔と、自分への酷い苛立ちから知り合いからの声掛けにもまともに受け答え出来ないくらいに視界が歪んでいました。
3戦目の時間を配慮したタイムコントロール下での投了は良い。戦術です。だが勝ちを拾える場面で拾わずに投了…はもう論外。お前は一体何をしにRPTQに来たのだ。
その後何とか気持ちを切り替えてR6とR7を勝ちで終える事が出来ましたが…あの痛恨の勘違いはまだ自分の中で癒えていません。本当に悔しかったし、自分のバカさ加減に呆れ返りました。2度と投了はしない。
行弘プロや井川プロに「投了はしないようにする!」と激励を貰い、苦い思い出を胸に人生初のRPTQを終えて今。新たな目標に向けて歩み始めていきます。
2度目のRPTQ参加、そして人生初のPTの舞台へ。
これからも鍛錬たゆまず頑張ります。長々と駄文お付き合い感謝。
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